海外旅行前に知っておきたい医療情報

酸素やストレッチャーの手配には、医師が記入したMEDIFが必要です

運航に影響を与えないことが前提

病気や障害のある方が長時間飛行機に搭乗する場合、さまざまなな医療サポートが不可欠なことから、それが旅行(特に海外旅行)へのハードルを高くしています。

しかし、近年では多くの航空会社が各種の医療サポートを用意しており、病気や障害のある方でも安心して飛行機を利用できる環境が整ってきました。

病気や怪我のため機内の座席に座ることが出来ない方のために、多くの航空会社では機内専用のストレッチャー(簡易ベッド)を用意しています。ストレッチャーを使用するためには、航空会社に提出する診断書(MEDIF:Medical Information Formの略)を主治医に記入してもらう必要があります。

ストレッチャーの使用料金は航空会社によって異なり、通常の座席料金の2〜3倍のところもあれば、ストレッチャーの使用に医師か看護師の付き添いが隣に座ることを条件にしている会社の場合は料金はそれ以上になります。

航空会社では車椅子の用意もありますが、普段から車椅子で生活をしている方は、ご自身の車椅子で機内に搭乗することはできません。自分の車椅子は搭乗手続きカウンターで受託手荷物として預け、空港用車椅子に乗り換えて搭乗することが必要です。

車椅子で飛行機に搭乗する際には、航空会社への事前通知と先述のMEDIFの提出が必要です。車椅子での搭乗条件は、航空会社によって大きな差があり、本人の口頭申告だけでOKの会社もあれば、安全に航空機移動できるという主治医の証明が必要なところもあります。

呼吸器疾患や心臓疾患がある方は、気圧が低く空気が薄い飛行機で移動する際には、機内で酸素使用が必要とする場合があります。日本の航空会社は酸素ボンベの持込を認めていますが(貸し出しもOK)、外国の航空会社は全て酸素ボンベの持込を認めていません。

しかし、航空会社によって手続きや料金は異なるものの、機内酸素は必ず手配できます。この場合、主治医にMEDIFを記入してもらい、搭乗72時間前までに手続きを完了していることが求められます。

そのほか、機内では健康上の問題で一般の機内食が食べられない方のために、機内特別食を用意しています。その種類は、糖尿病食、低コレステロール食、低カロリー食、減塩食、アレルギー対応食など多岐にわたります。機内特別食には事前の申し込みが必要です。

また、機内に持込みが可能な血圧計、人工呼吸器などの全ての医療器具は、航空機の電子機器に影響を与えないことを保証する事前の型式認定をパスしている機種に限られます。