トップページ 信越・北陸 新潟県・佐渡島

アナザーワールドへのいざない 其の二

 
新潟から佐渡島へ渡る、佐渡汽船フェリーの出港の合図はなんと ドラだった。ドラって分かりますか?あの中国かどっかのでっかい銅の丸い楽器。
それがまた派手にジャ〜ンジャ〜ンって何回も鳴るから、聞いてたら異国のどこかに連れて行かれるような気分になってなんとも心もとない。
着いた先は、なんとなくイメージしてた日本海の荒海に浮かぶ離島の陰鬱さとは かけ離れ、真っ青な夏空が澄み渡ったのどかな島だった。



港からバスを乗り継いで、島の反対側の宿根木の町に向かう。


途中、たらい船とやらを発見!乗せてもらって操縦させてもらうが、これがなかなか 難しい。というかこの操縦法の意味がよく分からない。上手な人にはライセンスが その場で発行されるので、転職をお考えの方、いかがですか。

 

宿根木は、江戸期に廻船で栄えた歴史を持ち、昔ながらの町並みを残す小さな集落である。
まずバスを降りて目の前に広がった海。泉のように澄んだ水、激しい波の浸食と 地震によって隆起したゴツゴツの地形。この世のものとは思えない、異様な美しさと静けさ、 なんだか天国に来たような気もするし、地獄でもあるような気がする。



集落に入るにはまず、集落を囲む大きな壁をくぐらなければならない。
まるで砦の中に踏み入る敵陣のような気分で、どきどきする。 侵入すると、人がすれ違うのが精一杯の小さな路地が入り組んだ町並みが存在していた。
廃墟のような町だった。人の気配はあるのに、なぜかしんとした空気が町全体を覆っていた。
子供が走り回ったり、せみがぐわんぐわん鳴いていたり、普通の田舎の風景と同じはず なのに、なぜか今思い返してみても、私の記憶の中の宿根木の町は、しんとしている。


町の一角の石畳の道が「世捨小路」と名づけられていることをあとから知って、そうかやっぱりあそこは黄泉の世界だったのかも、なんて勝手に納得してしまったのだが。
ふと我に帰ったときには、うっかりバスに乗り遅れていた。大変!帰りのフェリーに間に合わない!ということであわててヒッチハイク。
はー良かった。現実に戻ってこれた。
佐渡は怪しい魅力にあふれている。くれぐれも連れて行かれないように、お気をつけください。


清九郎の家
江戸期に栄えた船主清九郎の家が一般公開されている。
一見質素な外観だが、中に入ってみると総漆塗りの床や柱や家具が200年の時を超えて今なお当時の面影を残している。
 
画家の家
漂泊の吟遊詩画人、泉椿魚さんのアトリエがこんなところにありました。
 
 
舟形の家
宿根木の民家。いかにも船大工の里らしい、粋な町並み。