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のんびり鉄道日和

わかやま電鉄貴志川線
〜新生鉄道 出発進行〜
 
2006年4月1日。和歌山県に新たな鉄道が誕生しました。この路線名は「わかやま電鉄 貴志川線」

今回はこの路線に4月1日の開業当日に乗ってきました。
  土佐くろしお鉄道 中村・宿毛線

のぼり
派手な車両

切符
やっぱり始まりは1枚の切符から

2両編成
2両編成の車両がゴトゴトと


この路線は新たに作られた路線ではなく、前日までは南海電鉄貴志川線として運行されていました。
ところが南海電鉄は貴志川線が赤字のため廃止を打ち出しました。近年、地方の鉄道ではよく聞く話です。

これに猛反発したのが地元の貴志川線を利用していた住民の人たちです。
そこからの詳しい経緯は省きますが住民による反対運動が起き、地元の人たちによって「貴志川線の未来を“つくる”会」が結成され、地道な活動が実り行政までを動かしてこの路線を継続させることになりました。
ただし条件は鉄道を運行してくれる会社を見つけること。これは公募することになり最終的には岡山県で路面電車を運転している「岡山電気軌道」が運営していくことになりました。
ここまでの経緯はテレビでも取り上げられてました。
この路線の正式名称は「和歌山電鐵 貴志川線」こんな字書けません!
ということで愛称名の「わかやま電鉄 貴志川線」を使わせてもらいます。

さて話は開業日当日に戻します。
貴志川線の始発駅である和歌山駅に着いたのはお昼前。JR和歌山駅の端の方にわかやま電鉄の和歌山駅がポツンとあります。
改札を入ると「祝 開業」と書かれたのぼりが立てられていますが、それ以外は特に開業といったムードもなくちょっと拍子抜け。ごくごく日常の風景です。もちろん鉄道ファンたちの姿もチラホラ見かけますが。
そののぼりに書かれているキャッチフレーズが「日本一心豊かなローカル線になりたい」
いいですね〜。このキャッチフレーズ気に入りました。

新しい路線といっても昨日の今日で車両などが変わるわけではなく、昨日までと同じ車両が走っています。
すると目に飛び込んできたのは「いちご電車」という文字とイラスト。なかなか派手な車両です。
「こんな派手な車両が走るんだ〜」と思いながら、ふと疑問が。
なんで「いちご」なんだろう?
そう思って聞いてみると、この辺りというより和歌山県はいちごの有名な産地でもあるそうです。和歌山県ってみかんは有名なのは知っていたけどいちごが有名とは知らなかったです。

早速乗り込んでまずは終点の貴志川まで。
電車は2両編成。線路はもちろん単線。和歌山駅を出るとゴトゴトと街中を抜けて行きます。お客さんは地元の人たちばかり。クラブ活動らしい高校生もちらほらって感じで、春の陽気に誘われてウトウトしてる人も。


わずか30分位で終点の貴志駅へ到着。
せっかくなのでちょっと駅前を散歩。と言っても目の前には道路が走っていて、その向こうには畑や田んぼが広がっているので気になるような店とかは見当たりません。
貴志川駅の隣にある小さな商店の軒先にはネコがお昼寝をしてました。
こういうほのぼのとした光景はローカル線ならでは。なんだか気持ちが落ち着きます。

折り返しの列車を待っていると、次に来た電車の運転士は女性の方。今や女性の運転士は珍しくなくなりましたけど、なんだか凛々しくてかっこいいですね。
この方は今日の1番列車の運転士だったことも後で知りました。

貴志駅
終点貴志駅で束の間の休息

ネコ3匹がお出迎え
ネコ3匹がお出迎え

大池遊園
大池遊園。曇ってましたが、気持ち良かった。

展示
第2の人生を静かに過ごしてます。


途中の西山口駅でぶらりと途中下車。別に目的地があったわけでもなくただ線路沿いを歩いてみたいだけ。
天気も悪くないし線路沿いをぶらりぶらり。小さなてんとう虫を見つけたりして年甲斐もなく大はしゃぎ!
隣の大池遊園駅まで歩いたら、近くから子供たちの声などが聞こえてきました。駅の名前の通り、近くに遊び場所があるのだろうと行ってみるとちょっとした広場があってお花見をしている家族やグループが大勢。
しばし僕も休憩。風が吹いて気持ちいい。ここでお昼寝なんてしたら最高だろうな。

次は僕的に名前が気になる交通センター前で下車。確かこの駅は出来たのつい最近だったような気が。
駅の目の前に交通公園があり、ここも家族連れがいっぱい。園内には昔南海電鉄平野線(昭和55年11月廃止)で使われていた車両が展示されています。
車内とか見ることはできませんが、昔は大阪市内にもこんな電車が走っていたんだなあと思うと不思議な感じがします。
第2の人生をこの場所で過ごす車両をいつまでも大切に展示しといてほしいものです。


新たに走り始めた「わかやま電鉄 貴志川線」
最初の10年間は和歌山県が赤字補填をするということになっていますが、逆に言えば11年後には補填がなくなるということです。
この時にまた廃止の話題が出ないように会社と住民が一体となって頑張って欲しいものです。
「貴志川線の未来を“つくる”会」も精力的に活動しています。詳しくはホームページを見て下さい。
がんばれ貴志川線!

※ いちご電車は2006年8月6日より運転を開始しています。

取材日 2006年4月1日
文・取材 むねき
地図 和歌山電鐵 貴志川線HP → http://www.wakayama-dentetsu.co.jp/

貴志川線の未来を“つくる”会 → http://kishigawa-sen.com/

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