海外旅行前に知っておきたい医療情報

肥満・便秘対策、骨盤体操、お薬で尿漏れの症状を改善し、楽しい旅行を!

膀胱の訓練で症状は改善できます

本人の意思に関係なく尿が漏れてしまう「尿漏れ」に悩まされている女性は年齢層を問わず多く、症状が酷い方の場合、旅行にも行けないということがあります。

男性に比べて女性の尿道は短く、尿道を締めて尿が漏れないようしている骨盤底筋群がもともと弱いことにくわえ、出産を経験するとゆるみが生じ、尿が漏れだしやすくなるのです。

立位や座位では内臓、脂肪の重さが骨盤筋にかかってきますので、肥満の解消は尿漏れを予防するための第一歩となります。1日3食規則正しく腹8分目として、こまめに体を動かし、時間的に余裕があるならエスカレーターやエレベーターは避け、なるべく階段を利用するようにします。

便秘も膀胱や骨盤底筋群を圧迫して尿漏れの原因となりますので、朝、水分を摂り、トイレに行く習慣をつけましょう。食事は繊維質の多い野菜やフルーツ、海草などをたくさん食べましょう。乳酸菌は、腸の蠕動運動を促すことで、便を押し出し、便の水分量を保つ働きがあるので、ヨーグルトを試してみるのもよいでしょう。

また、多少面倒くさいですが、「排尿日誌」を記録することも効果があります。これは1日24時間、どれくらいの量の水分を摂取したか、排尿の量はどうだったか、尿漏れはあったかをノートにまとめるもので、自分は何時ごろにトイレが近くなるのか、不安やストレスが加わって頻尿になっていないか、自分の排尿パターンを知ることができます。

そして1日の排尿リズム、不安やストレスの影響に合わせて「膀胱訓練」をはじめます。膀胱訓練とは、外出する時間に合わせて少しずつ排尿を我慢する訓練法で、最初は家の中で、トイレの感覚を2時間くらい我慢することを目指します。水分摂取量は1日1.5リットルを目標とします。少し我慢してからトイレに行くことを心掛け、家の中で自信がついたなら、外出でも同じようにできるでしょう。

また、肛門、膣、尿道の周りの骨盤底筋群を同時にキュッと締めると、尿を我慢できるようになるので、骨盤底筋群を鍛えるための体操も有効です。方法は簡単で、立った姿勢で足を軽く広げ、肛門や膣を締めたり緩めたりするのを繰り返します。感覚としては排便やおならを我慢するように肛門を締め、尿を途中で我慢するように尿道に力を入れる感じです。はじめは2〜3分から、慣れてきたら10分くらいに伸ばします。締めたり緩めたりする間隔も1秒ごとに早くしたり、10秒後とに遅くしたり緩急をつけるのも効果的です。

骨盤底筋群は、スポーツでも鍛えることができるので、定期的にスポーツをすることは尿漏れの予防にも役立ちます。なかでも全身運動である水泳は全身の筋肉強化に役立ち、骨盤底の筋肉が自然に鍛えられます。

旅行に出かける際には、ハルンケアなど薬局で購入できる生薬製剤を持参するのもよいでしょう。持込みが厳しい飛行機では、液体は100ml以下と制限されていますが、ハルンケアは1本30mlですし、スーツケースに入れて機内に預ければ海外にも持って行けます。最近はゼリータイプの製品もあるので重宝するでしょう。

ナプキンや整理用ショーツを使用するのも一つの方法ですが、炎症を起こさないようにこまめに交換することがポイントとなります。飛行機や電車では、窓側の座席だと隣の人に気を使ってトイレに行きにくくなることがあるので、通路側の座席をとるようにしましょう。